平成25年「論語」に学ぶ人間学セミナー
−経営者の必読書「重職心得箇条」に学ぶ−[第8回]
・日時 平成25年10月9日(水)18時30分〜20時
・会場 龍野経済交流センター2階会議所ホール(たつの市龍野町富永702-1)
・内容 1.仮名論語 「泰伯第八」 素読
2.人間・孔子と話す
3.真のエリートになるための条件
・講師 英斎塾(人間学探求) 塾長 三木英一氏
・受講料 無料(教材費2,200円)
・参加者 52名
・受講内容
今回第8回では、最初に仮名論語「泰伯第八」素読するところからスタートしました。今回も50名の素読をしている声がきれいに揃って迫力がありました。
白川静氏(立命館大学名誉教授)と渡部昇一氏(上智大学名誉教授)対談で 「聖人君子の代表とされる孔子も、悩み苦しむ一人の人間であった」というテーマで、孔子の出生の事やいろいろ多岐に渡る人生経験をされていると考えると悩める一人の人間孔子の姿が見えてくる様な気がしました。
聖人君子といわれている孔子はなんと2度の亡命をしているという事も知り、そういった人生経験のなかから「人間というものは中庸を得たものが一番よろしい」といわれており同時に「現実には中庸の人間がおるものではない」とも言っているというところが非常に興味深いところでした。
後半の部では、安岡正篤の人間学より、「真のエリートになるための条件(エリートに六等級あり)」では、西郷隆盛の国家的人間像という事で、「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり」という名言にあるように、私心がなく、作為もない人物こそ理想のリーダーであると学びました。
現代は大衆化が進みその場、その日の生活そのものに生きている。他人や全体との関係、あるいは長期的な問題関する感覚も思想も持たない社会になっている。こういう社会にこそ新しい価値や未来に対して光り輝くような人間社会を建設していくエリートの存在が必要となってきていると感じました。
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